NASのすすめ
はじめに
画像・動画・音楽・映画・圧縮ファイル・実行ファイルなどの様々なファイル。
どのようにして保管しているだろうか。
映画の圧縮ファイル1つが5GB~10GB。Blu-rayの場合は約50GB。
PCゲーム「League of Legends」のフォルダが約20GB。
「Apex Legends」「Final Fantasy 14」で必要となる空き容量は約60GB~100GB。
PCに最初から付いているHDD/SSDの容量だけでは全く足りないと思われる。
私はUSBケーブルで接続する外付けハードディスクを5個並べて使っていた。
故障して読み込めなくなってしまうケースを考えてバックアップ用を更に5個。
計10個の外付けハードディスクを持っていた。
- USBケーブルで接続しなければファイルにアクセスできない
- 各ドライブで用途を分けていたはずなのにいつの間にかゴチャつくファイル
- コンセントを一箇所塞いで使えなくしてしまう外付けハードディスクの巨大ACアダプター
- たこ足配線となるコンセント・電源タップ・USBハブ
- そこそこの熱を放ちながら唸り続ける外付けハードディスク
- 外付けハードディスクAからA’にデータをバックアップしてる間は数時間PC操作不可
- 突然認識しなくなる外付けハードディスクのUSBケーブル
- 突然読み込めなくなる外付けハードディスク
様々な問題点を抱えながらも気付いていないふりをしながら過ごす日々。
外付けハードディスクすべての容量がほぼ埋まりかけた頃、思い切ってNASの導入を決めた。
NASとは

「Network Attached Storage」のアクロニム。
ネットワーク経由でアクセスでき、複数人でファイルを共有できる外付けHDD/SSD。
nasneなどのTVレコーダーと連携すれば録画したTV番組を溜め込むこともできる。
NAS界隈ではSynology・QNAPの2社がよく比較されており、世界的に人気があるのが分かる。
国内の販売データではBUFFALO・I-O DATAが国内シェアの90%以上を占めるらしい。
BUFFALO・I-O DATAは手頃な価格で手に入る。
Synology・QNAPは独自OSが搭載されており、ファイルを溜め込む以外に色々なことができる。
Synology・QNAPのNASでできること
- ネットワークを通した外からのファイル参照
- ユーザ設定によるアクセス・公開範囲の制限
- DHCPサーバ / VPNサーバ / メールサーバの構築
- Evernoteのような多機能メモアプリ
- Spotifyのような音楽ストリーミングアプリ
- Dockerが使えるのでMinecraftのゲームサーバを建てたりPi-holeを導入して広告ブロックなど
- 監視カメラを使用した遠隔ビデオ監視・動くモノを感知して自動録画
- ブログ作成・公開
- etc.
Synology・QNAPの違い
Synologyは、QNAPに比べてソフトウェア・サポート面に優れておりバランスが良い。
QNAPは、Synologyに比べてCPUなどハード面の性能に優れておりカスタマイズ性が高い。
スマホで表すとSynologyがiPhone・QNAPがAndroidのような感覚を個人的には持つ。
機能的にはほぼ同等。
Synology・QNAPの独自OSライブデモ

QNAPオンラインデモ | QNAP
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個人的におすすめのNAS
選択肢の幅がとても広い。
やりたいこと・欲しい容量など、まず自分が何を必要としているのかを確認することが重要。
「ただファイルが溜め込めれば良い!」
というだけなら5万円もあれば8TBほどのNASが手に入る。
NAS本体のみで売られている場合は、別途NAS用HDD/SSDを購入する必要があるので注意。
私が所有しているのは「DS918+」。
おすすめしている「DS923+」は2023年製、「DS918+」は2018年製。
もう5世代も前の型のモノとなる。
オンラインストレージを考える
Googleドライブ・OneDrive・Dropboxなどのオンラインストレージ。
Googleドライブの場合、15GBほどの容量が無料で利用可能だ。
Googleのアカウントは無制限に作れることを考えて150GB分ぐらい使おうかなと考えたこともあるが、ログインやら切り替えやらファイルの管理やら面倒が多くて心が折れた。
NASは自宅に置くモノなので、仮に災害が受けた場合はデータをすべて失ってしまう。
オンラインストレージはプロ達が管理するサーバ上を利用する形になるのでセキュリティも安心。場所も取らない。
気になってくるのはコスト面。
例えば4TBの容量が欲しいとする。
NASの場合は初期費用で約5万円かかるが、買い切りのため維持費は電気代のみ。24時間365日、電源付けっぱなしで年額約6千円。
GoogleドライブのBusiness Plusを契約すると5TBの容量が得られるが、月額2千円。年額2万4千円となり、2年目でNAS購入のコストと並んでしまう。
ただ、NASもいつかは本体/HDD/SSDいずれかが故障して読み込めなくなる。
Synology・QNAPではHDD/SSDの不良セクタが多くなってくると通知してくれる機能がある。交換するタイミングが必ず訪れるだろう。その時はHDD/SSDを購入しなければならない。
オンラインストレージはHDD/SSDの故障・交換について考えなくて良いメリットがある。
NASのデータバックアップ用に外付けハードディスクを繋げるのも良いが、災害を受けた場合はどちらも故障して読み込めなくなってしまう。
大事なデータを保存しておきたい場合はオンラインストレージを検討しよう。
サービスはGoogle Workspaceの2TBまでBusiness Standardまたは5TBまでBusiness Plusがおすすめ。
Google Workspaceを契約すると、Gmailの代わりに「otoiawase@baikin.net」といったドメインを使ったカスタムメールが利用できるようになったり、色々な特典がある。
私は費用・容量・したいことなどからNASを選択した。
予算に余裕がある人はNAS・オンラインストレージのハイブリッド構成が良いだろう。
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