ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド(TOD、ゾンビ打)

2022年2月15日game

はじめに

ゲームセンターに一際目を引く筐体があった。
大きなモニター、横長の椅子、2組の白いキーボード。
The Typing of The Dead、通称TOD。
そこそこ遊んだのを思い出す。
『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド 2(通称HOD2)』というアーケード用ガンシューティングが原作のタイピングゲームである。
押切蓮介氏の漫画『ハイスコアガール DASH』2巻にも登場した。

少し時間を置いて家庭用として発売された。

  • 2000(無印) [2000/12/7]
  • USエディション [2001/9/20]
  • 2003 [2002/12/5]
  • 2004 [2003/12/4]
  • 価格改定(廉価)版 [2005/9/22]
  • ダウンロード版 [2005/10/4]
  • タイピングラリアット [2006/12/7]
  • mac版 [2007/8/30]
  • 10周年記念版 [2010/3/18]
  • みんなの就職活動日記 [2010/10/7]
  • EX [2012/9/27]
  • etc.

色々なバージョンが発売されているが、ストーリーはすべて同じ。
出題文章が入れ替えられていたり、特殊なゲームモードで遊べたりするなどの違いがある。
それぞれ発売当時のOSに対応するように作られている。

価格改定(廉価)版・ダウンロード版・10周年記念版は、2004版からBattle mode,VS Expert mode,Networkを削除したもの。

本作は『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド 2004』(HCJ-0345)の価格改定版です。
『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド 2004』 のBattle mode、VS Expert mode、Networkは収録されていません。
source

本作は2005年に発売された「ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド」(HCJ-0381)と同一のゲーム内容となります。シリーズ発売10周年を記念した「10周年記念版」として発売するにあたり、Windows Vista/7での動作を確認しております。
source

タイピングラリアットは、ミニゲーム・自分のクローンと戦うことができるモードが追加されている。

EX版は、PCで遊べる最終版。
みんなの就職活動日記を基にしたモノであり、出現ワードも同様。
お笑い芸人「ねづっち」による就活なぞかけは引き続き収録されているが、就活モードは削除されている。

本ソフトは、2010年10月7日に発売された「ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド」(HJC-0424)より一部モードの削除と変更を行っております。
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TOD2 [2008/3/6] はHOD3ベースのタイピングゲーム。
こちらは、文章が間違っている・出題文章数が少ない・読込が多い・同じワードが頻出する・英語キーボード対応と書いてあるのに未対応などの問題点を抱えている。

ゲームの入手方法について

販売を終了している昔のゲームなので、新品がお店に並んでいることはない。
楽天・Vector・DMMなどでダウンロード版が販売されていたが、2018年頃に販売終了した模様。
今ではオークション・中古屋さん巡りしか入手方法が無い?

ヤクオフ検索結果
メルカリ検索結果

ゲームのインストールについて

このゲームは、Windows10/11環境下では様々な理由により起動しないケースがある。
起動させるために少々手を加える必要がある。

また、バージョンによってはゲームの起動時(CDチェック時)に「SafeCast(Cda Product Service / C-DillaCdaC11BA / CDAC11BA.EXE)」という訴訟問題にもなった悪質なセキュリティプログラムが自動的にインストールされてしまう問題がある。
これはCDチェックやコピー防止に使われるもので、個人情報の送信などは行われず、複写防護措置の機能を持った標準的な暗号化プログラムなので問題無さそうに思える。
しかし、ユーザの承諾無しにシステムの奥深くに入り込む上に『知らないプログラムが入っている』と思って削除するとゲームが動かなくなる。
ゲームをアンインストールしても残ったまま。手動で削除しても復活するし、ウイルスソフトなどで除去が行われるとOSの動作に影響を及ぼすとのこと。
「SafeCast」はインストールされないように対策・手順を踏む必要がある。

必要なモノ

「2004」を基本とした説明文だが、適宜読み替えること。
必要な修正パッチを取得しよう。

  1. ゲームディスク
  2. 修正パッチ

    ※ TOD2004の修正パッチはVer1.012が最終版だが、その内容は現在では機能しないネットワーク対戦機能のみの修正である。
    適用するとIPアドレスでの対戦ができなくなる為Ver1.010を推奨。
    それでもVer.1.012が欲しい!という方へ → TOD2004 修正パッチ Ver1.012
    ※※ TOD2は、ソフト起動時に最新パッチが自動適用される仕様である。
    しかし、既にサポートが終了しているため自動アップデートは行われない。
    修正パッチはVer1.02が最終版だが、サイトでのオフラインパッチファイル公開はするする詐欺で行われなかった。
    サポートセンターへ問い合わせてもVer1.02のパッチファイルを貰うことはできない。できなかった。
    つまりオフラインパッチファイルが存在するVer1.01が最終版ということになる(?)。
    当時オフラインパッチVer1.02が入ったDVDを購入者かつ希望者へ配布していたので、持っている人がどこかにいるかも。

  3. NoCD化(プロテクト除去)パッチ(下記シリーズ以外は不要)
  4. Windows XPが動く環境(NoCD化パッチを適用するために必要)
    環境を用意できない場合は下記リンクよりNoCD化パッチ適用済みの実行ファイルをダウンロード

NoCD化(プロテクト除去)パッチ適用済み 実行ファイル

「TOD2003.exe」(TOD2003用)
Download

「SD2cleaned.exe」(TOD2004用)
Download

「TOD.exe」(TOD10周年記念版用)
Download

RAR形式の圧縮ファイルです。
WinRARなどで解凍してからご利用ください。

※タイピングラリアット用 / TOD2用のNoCD化(プロテクト除去)パッチ適用済み実行ファイルのダウンロードリンクはありません。
気長にお待ち下さい。

インストール手順

  1. ゲームディスクを入れる。
    【WinXP】iso等のイメージファイルを使用する場合はSCSIでマウントする
  2. WinXP・Win10/11それぞれにインストールし、共に修正パッチを当てる。まだゲームの起動はしないこと
  3. 【WinXP】NoCD化パッチを使って「SD2cleaned.exe」を作成する
    1. NoCD化パッチ「Safedisc2Cleaner.exe」を起動
    2. 「Unwrap」を選択
    3. インストール先の「TOD2004.exe」を選択、開く
    4. 「OK」を選択するとセキュリティプログラム(CDチェック)を取り除く処理が行われる
    5. ここで「CD-ROMを検出できません。」等のエラーが出る場合、手順1.のisoファイルをSCSIでマウントをしていないのが原因
      タスクバーのDaemon Toolsを右クリック→「仮想デバイス」→「SCSIにマウントする」からSCSIでマウントする
    6. 「OK」を選択して終了
    7. インストール先に「SD2cleaned.exe」が作成されていることを確認
  4. 「SD2cleaned.exe」を「TOD2004.exe」と名前の変更を行い、Win10/11のインストールフォルダ内へ入れる(既に存在するTOD2004.exeを上書きする)
  5. 【Win10/11】「TOD2004.exe」を右クリックしてプロパティを開き、互換性タブの「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックを付け「Windows 7」に変更し、適用
  6. 【Win10/11】「TOD2004.exe」を実行し、ゲームを起動

めちゃくちゃ音がデカいので注意。
オプションに音量のメニューは無いので、PCの音量ミキサーで調節しよう。

10周年記念版について

SafeCast」は入っていないので、普通にインストールして問題無い。
しかし、下記エラーが出る/無反応で起動できないと思われる。

「接続拒否されました。
Administrator権限でログインし、再度実行してください。」

「ファイルにアクセスできません
管理者権限のある正しいログインでもう一度試して下さい」

10周年記念版には「Safedisc」というCD/DVDプロテクトが施されているのだが、NoCD化パッチを適用することで除去できる。
しかし、「Safedisc」に加えて独自チェックが存在するので素直に起動してくれない。

NoCD化に加え、もうひと手間加える必要がある。

  1. secdrv.sysドライバを入手する
  2. secdrv.sysドライバに署名をする
  3. Windowsのテストモードに有効にする
  4. ゲームを「管理者として実行」で起動する

Win10/11で起動させるためには下記の外部リンクを参照。

2000(無印)・USエディションについて

SafeCast」は入っていないので、普通にインストールして問題無い。
Win10/11で起動させるためには下記手順を参照。

  1. インストールフォルダ内の実行ファイルを右クリック→プロパティ→互換性タブを開く
  2. 「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェックを付け「Windows XP(Service Pack 2)」に変更
  3. 「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェック
  4. 「640×480の解像度で実行する」にチェック
  5. 適用

毎起動時にディスクチェックがあるので、ディスクを入れる / 仮想デバイスにマウントしておく必要がある。
フルスクリーン表示のみでウィンドウ表示はできない。

「SafeCast」をインストールしてしまった場合の対処法

この悪質なセキュリティプログラムはNoCD化パッチを当てていないTOD2004.exeが実行されている時のみ作動する。
SafeCast」がインストールされていてもNoCD化パッチを当てたTOD2004.exeを使っている限り動作はしないので特に問題は無い、が…
気になる場合は下記の手順で確認し、環境を綺麗にしよう。

  1. 「コントロールパネル」→「プログラムと機能」から『Cda Product Service – shared component』をアンインストール
  2. 「ファイル名を指定して実行」→「regedit」と入力しOK→HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE配下にある『C-Dilla』フォルダを削除
  3. PC再起動
  4. NoCD化パッチを当てたTOD2004.exeを起動
  5. 「タスクマネージャ」→プロセス内に『CDAC11BA.EXE』が無いことを確認
  6. 「コントロールパネル」→「プログラムと機能」に『Cda Product Service – shared component』が無いことを確認
  7. 復活している場合は手順1.からリトライ

仮想マシン環境でのプレイについて

結論を先に述べるが、仮想マシンはTODをプレイできる環境ではない。

  • VMwareでTODが起動した!
  • うごごご!

VMware・VirtualBox・Hyper-Vなどの仮想化できるソフトを使用してTODを遊ぼうとした場合、グラフィックの描写が満足にされない・キーボード入力に遅延(ラグ)する問題がある。
他の仮想化手段として、サーバ仮想化は通信の問題が出てくるのでナシ。
コンテナ仮想化は導入の難易度が高すぎるのでこれもナシ。

TODを遊ぶには、下記いずれかの手段を取る必要があるだろう。

  • 過去のWindows OS環境を用意し、そこで起動する
  • 現環境でパッチを当てるなどして起動できるようにする

古い環境でのプレイについて

上記エラーが出て起動出来ない場合、3Dグラフィックス描画可否など環境の確認も当然必要となるが、下記手順で起動出来る場合があるので確認してみると良いかも。
ドラゴンクエストX オンライン ベンチマークソフトが動くのにTODが動かない!」という場合は設定変更で起動するようになるはずなので試してほしい。

  1. TODの動作環境設定を起動する
  2. 「Graphics」タブを開く
  3. 起動モードを「フルスクリーン」にする
  4. 解像度を「640×480×16」または「640×480×32」にする
  5. OK
  6. インストールフォルダ内の実行ファイルを右クリック→プロパティ→互換性タブを開く
  7. 「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェック
  8. 「640×480の解像度で実行する」にチェック
  9. 適用
  10. ゲームを起動

「Password Entry」について

「○○をクリア」など何らかの条件を満たすことでパスワードが入手できる。
パスワードを入力することで新たなメニューが出現したりコンテンツが追加されたりする。
『○○モードが解放された!』などの通知は一切出ない。
バージョンによって効果が違ったりするので、とりあえず入力して確認してみよう。

パスワード効果
AABRQGY
SSNTWHU
DEBTINU
Optionsで「Continue ×9」が選択可能になる
CNAWEIA
KIKMAHP
・「Original mode」でコインを30個集めた状態になる
・「VS CPU mode」が選択可能かつ全キャラに全面勝利した状態になる
・「Boss mode」で全ボスが選択可能かつすべてクリアした状態になる
・「Drill mode」で全ドリルが選択可能になる
・「Tutorial mode」で全レッスンが選択可能になる
DKRORCROptionsで「Life ×5」「Continue ×9・Free Play」が選択可能になる
DOAKSIM
STKZJGH
BBCDTBC
GYROBBB
ESNRADS
MKTKMHC
「VS CPU mode」が選択可能になる
NJYUUDO
POQRTJC
Optionsで「Continue Free Play」が選択可能になる
QCOYXXY「Drill mode」で全ドリルが選択可能になる
SCOKXBN「Boss mode」で全ボスが選択可能かつすべてクリアした状態になる
TMTSINOArcade mode・Original modeで「CHAPTER 6」が選択可能になる
TORAMANOptionsで「Life ×5」が選択可能になる
VJSICDO「VS CPU mode」が選択可能かつ全キャラに全面勝利した状態になる
WORDBOX全モードで入力文字数が多くなる
ゲームを再起動するまで効果が持続

パスワード入力で発現した効果は「user.bin」を削除して初期化する以外に取り消す方法が無い。
user.bin」を削除することで、設定やスコアを含めたすべての状態を初期化することができる。
Tod.ini」はグラフィック等の設定ファイル。
この2ファイルは、ゲームを起動すると自動で生成されるので削除しても問題ない。
格納場所は"C:\Users\%UserName%\AppData\Roaming\SEGA\TOD2004“フォルダを参照。
過去のWindows OSを利用している場合は"C:\Documents and Settings\%UserName%\Application Data\SEGA\TOD2004“フォルダを参照。

Tod.iniについて

Tod.iniを開くと、Optionでは設定できない部分の設定が行える。
例えば、各サウンドのon/off・ウィンドウモードのon/off・解像度・テクスチャの設定など。
iniファイル内に日本語解説が書いてあるので分かりやすい。
一度開いてみると良いだろう。

「隠しコマンド」という行を「true」にすると下記操作が行えるようになる。

・アーケードモードプレイ時にキーボードの[PrintScreen]キーを押すと、ゲーム中に得点情報の表示/非表示を切り替えることができます。
・アーケードモードプレイ時にステージ3もしくはステージ4をはじめるときにキーボードの[Shift]キーを押しながら決定することでいつもと違うスタート地点から始まります。
・アーケードモードプレイ時にキーボードの[ScrollLock]キーを押すと、画面の上のパーフェクトゲージの表示/非表示を切り替えることができます。

その他

ショートカットキー

キー効果
F1 ~ F4ゲーム中に入手したアイテムの使用
Alt + F2タイトル画面に戻る
Alt + F3ミニゲーム中からミニゲーム選択画面に戻る
Alt + F4ゲーム終了確認
Escターゲット変更
(入力中の状態をキャンセル出来る)
※入力していたワードはクリアされる
Pause一時停止

アイテム一覧

アイテム効果
鎮静剤敵の攻撃の手が弱まる
赤→黄→青・金の順に効果が強くなる
興奮剤敵の攻撃の手が強まる
土星語辞典出題ワードがめちゃくちゃになる
カテゴリの辞書出題ワードが決められたカテゴリワードになる
ゴッドハンドどのキーでも入力が成功する
硫酸水敵一体を溶かす
痛み止めダメージを受けなくなる
火炎ビン画面内の敵をすべて焼き尽くす

TOD2004用2P対戦対応キーボード「Realforce 89U」について

プレイ動画の紹介

RTA in Japan 2020 – The Typing of the Dead 2004

RTA in Japan 2020というイベントで行われたTOD2004のプレイ動画。
RTAとはReal Time Attack(リアルタイムアタック)の略で、ゲームスタートからクリアまでの実時間の短さを競うプレイスタイルのこと。